本来無一物、無一物中無尽蔵

日々是好日

2010年3月11日木曜日

揮う(ふるう)

今回のコラムは二度シビレましたー。

大学の先生をしていた歌人・学者のコラムなんですが、その内容とある言葉のダブルパンチで脳が二度揺れました。

まず、頭からザーッと読み始めた時、ルビを振った漢字がポンッと出てきました。
「揮う」です。
えっ?どういう意味?と思いながらも無視して読み進みました。
ところが、今回に限っては何故か気になってしまい内容に集中できていない感じでした。

そしてコラムの最後の重要なシーンに差し掛かった時、またしても「揮う」登場!
もう我慢できません。
感動のフィナーレを蹴っ飛ばして、辞書へまっしぐら。
「振るう」「揮う」「奮う」と仲間がたくさんいるようです。
一般的には「振るう」だそうです。盛んになる。{振るってご参加ください。}
そして「揮う」は、。。。

その前に、コラムでの使われ方を書いちゃいます。
『シンポジウムのタイトルが揮っている』
『そのとき彼が私に言った言葉が揮っていた』
私がその意味が気になって気になって集中できなくなった気持ちが伝わりますか?

さて、「揮う」{腕を揮う}{熱弁を揮う}奇抜でおもしろい。思うままに振り動かす。存分に発揮する。
納得ーぅ~。

コラムの内容は、先生時代にあった『いい学生のいい話』です。
この学生はエピソード(武勇伝)の多い男だったそうです。
どこでも、何かをしながら眠ってしまうそうです。先生と一対一でディスカッションしていても。

そんな彼の一番の『いい話』が熊に噛まれた話として紹介されています。
写さないと伝わらないと思いますので、最後の部分だけ書き記します。

(二頭の内の一頭が檻から出てしまい)
「押し戻そうと格闘していたとき、檻の中のもう一頭のヒマラヤ熊が凄い声で吼えたんですよねぇ。それでマレー熊の力が抜けて檻の中へ押し込むことができた。あれはきっと僕を助けようとしたんですね」と噛まれて救急車で運ばれ入院した病院でしみじみと言ったそうです。

居眠りは良くないと思うけど、熊に噛まれて病院のベッドの上で私はこんなことを言えるのだろうか。
オーラが見える気がします。。

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