本来無一物、無一物中無尽蔵

日々是好日

2009年4月12日日曜日

34冊目

文章は写経のように書くのがいい

香山リカ

207ページ

3時間(3日間)

新聞の広告を見て本屋へ行き購入した本です。
最近、雑誌等で著者を見かけていました。
また私自身が『書くこと』について色々考えていたので、精神科医の著者が『書き方』について一体どんなことを書いているのか?と興味を持ちました。

私は立ち読みで「はじめに」と「おわりに」を読んで買うかどうか決める判断材料の一つにしています。
今回買うと決めたのは、私の知らない『書き方のコツ』が書いてありそうと思ったからです。
家に帰って読み始めると、中身は予想と違っていました。
ちなみに、内容は分かりやすかったです。

この本は全9章から成り、『写経のように一定のペースでサラサラ書く』ことを薦めています。
その理由は第1章にまとめられていますが、何よりも勝間氏と松尾芭蕉を例に挙げているところにビックリしました。勝間氏を挙げていることと松尾芭蕉と並べていることに驚きました。

本の中身も私にとっても重要なのは、『何のために書くか?』です。
この本では「プロになりたいのか、そうでないのか」をまず考えるとあります。
分かりやすくていいと思います。
著者はプロに近づきたい人はそう難しくない、むしろ文章を書くことで自分を高めたい・自分のために書きたいという方が難しいと言っています。
そして、文章を書く本来の楽しさや意味は、「自分のために書く」方にあるとしています。

「自分のために文章を書く」目的・効用は、一定のリズムで言葉をつむぎ出すことにより、心のバランスを取り戻し、あわよくばその中で気持ちも整理しようということとあります。

写経がなるべくペースを変えずに無心で書き写すことが重要視されていることと、精神科医としての経験から説明されていて理解できました。

第2章以降の『書き方』も参考にはしますが、この「自分のために文章を書く意味」ということが私にとって、買うときの予想を裏切った内容であり、また「探していた書き方のヒント」以上に私が探していたものなのかもしれません。

しばらくは『書くこと』で楽しんで行こうと思います。

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